2022年5月3日

憲法記念日にあたって(談話)

ファーストの会代表 荒木ちはる

 本日、日本国憲法の施行75年目の憲法記念日を迎えました。「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」という三原則を掲げる現行憲法は世界に誇るべきものであり、その価値は次世代に適切に継承されていかなければなりません。

 他方で、現行憲法の施行から長期間が経過する中で、国民の価値観は多様化し、経済・社会情勢や日本を取り巻く国際環境は大きく変化しています。また、2年以上の長きにわたり猛威を振るう新型コロナウイルス感染症や、ロシアによる一方的なウクライナ侵攻など、国民生活への大きな危機も続いています。現行憲法の掲げる価値を次世代に適切に継承するためには、時代の変化への対応に必要となる憲法改正の議論を着実に進めていくことが重要です。

 具体的には、新型コロナ対策であらためてその不十分さが明らかとなった地方自治・分権の強化、国民の価値観の多様化や社会情勢の変化に即した新しい人権規定(環境権・プライバシー権・子どもの学習権など)、国民の命を守り抜く安全保障体制確立が重要と考えます。

 さらに、日本国憲法が今後も広く国民に受け入れられ、次世代に適切に継承されていくためには、憲法改正に関する議論の情報公開を徹底し、広く国民全体で十分な議論を重ねていくべきであり、それを保障する手続の整備も重要な課題と考えます。

 私たちは今後も常に「国民ファースト」の視点で、日本国憲法のあるべき姿に関し真摯な議論・検討を続けていきます。

以上